家族介護慰労金制度

2020年01月31日介護関連情報

今回は、家族介護慰労金制度について説明させて頂きます。 家族介護慰労金制度とは、家族で高齢者の介護をしている家族に対して、一定の条件で市区町村が現金(家族介護慰労金)給付を行い、それに国や都道府県助成する制度となっております。介護保険法の施行と同時にスタート致しました。 対象は、要介護のランクが4と5で、低所得(市区町村村民税非課税世帯)の高齢者の介護を行っている家族となっております。

では詳しく、内容や申請方法をお伝えしていきます。 介護保険慰労金制度は、介護保険を利用しないで要介護者になった人を一定期間以上介護している場合に給付金が支払われるものです。内容は自治体によっても異なりますが、要介護者一人につき年額10万円程度が一般的です。また、家族介護慰労金制度を採用していない自治体もありますので注意が必要です。

ちなみに大阪市を例に挙げたいと思います。 大阪市では、1から5までの要件をすべて満たしている方が対象となります。

1、要介護者および介護者が一年以上継続して大阪市内に居住している(住所を有する)こと。

2、介護者は、要介護と同居または同一敷地内もしくは隣地に居住して介護を行っている家族、または要介護者と1年以上同居し、現に要介護者の介護を行っている方であること。

3、要介護者が、介護保険の要介護認定を受け、一年以上要介護4または5に該当すること。

4、要介護者が、要介護4または5に該当する期間に、すべての介護保険サービスを一年以上継続して利用していないこと。(1年間で7日間以内の短期入所(ショートステイ)の利用は差し支えない)ただし、医療機関に入院した場合は、入院期間を除いて一年以上であること。

5、介護保険サービスを利用していない期間に、要介護者および介護者の世帯が市民税非課税であること。注意:介護者が複数いる場合でも申請できるのは他の介護者の同意を得た代表者1人です。

では、申請方法や申請の流れはどのようなものなのでしょうか。 申請の仕方は、大阪市の福祉局高齢者施策部高齢福祉課在宅サービス事業グループに連絡をして頂き、家族介護慰労金制度を利用したい旨を伝えて下さい。

その後、福祉局から申請書類が届きます。申請書類が届きましたら、申請書類に必要事項を記入し、福祉局に送付して下さい。福祉局が申請内容及び支給要件について審査を行います。申請した書類の支給要件を満たしていれば、介護状況調査のため、地域包括支援センターの職員がご自宅を訪問致します。 地域包括支援センターからの介護状況の報告内容を審査し、支給の決定を行います。

支給決定後、支給決定通知書および請求書の送付がきますので、支給決定通知書および請求書が届きましたら、請求書に必要事項を記入し、福祉局に送付してください。福祉局に請求書が届きましたら、ご指定の金融機関口座に10万円が振り込まれるということとなります。

以上が、家族介護慰労金制度の概要になります。